パリエット20mg

胃酸の分泌を抑制する薬、プロトンポンプ阻害薬

パリエットは胃酸の分泌を抑えるために開発された飲み薬で、胃潰瘍や逆流性食道炎の治療に用いられます。

 

 

ラベプラゾールを主成分として開発され、国内では3番目のプロトンポンプ阻害薬(PPI)に分類されています。

 

 

プロトンポンプ阻害薬は英語で「Proton pump inhibitor」と書かれ、別名では胃酸分泌抑制薬と呼ばれます。

 

 

プロトンポンプは胃粘膜の壁細胞にある分子で、アセチルコリン、ヒスタミン、ガストリンといったホルモンから信号を受け取ることで胃酸の分泌を行います。

 

 

しかし、何らかの異常が起こると信号が絶えず発信され、胃酸の分泌量が通常よりも多くなることで胃壁を荒らしたり逆流して吐き気を催すなどの症状が起こります。

 

 

パリエットに含まれるラベプラゾールは、送られたきた信号をプロトンポンプが受ける前にブロックすることで、胃酸が放出されるのを防ぐ役割をもっています。

 

 

従来の胃酸分泌抑制薬として使われてきたH2ブロッカーとは決定的な違いを持ち、胃酸の放出の原因となるプロトンポンプへの直接的な作用によって強力に胃酸の分泌のコントロールを行います。

 

 

適応症は胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、吻合部潰瘍を発売当初に発表していましたが、現在ではこれらに加え、非びらん性胃食道逆流症、ヘリコバクター・ピロリ菌の除去補助、消化管潰瘍の再発予防に利用することができます。

 

 

その他にも胃酸に関わる症状の多くに対応しているので、時には考えられない症状で処方されることもあるようです。

 

パリエットの正しい服用方法、服用時の注意・副作用

症状によって服用方法は異なるので、医師の指導に従い、正しい方法で服用することが必要になります。

 

 

効果が出ないと感じてさらに多くの量を服用したり、決められた回数を無視して1日複数回の服用をすると、副作用を招く危険があるので注意しましょう。

 

 

胃潰瘍や吻合部潰瘍の場合は1日1回10mgを8週間まで、十二指腸潰瘍は1日1回10mgを6週間までとして、最大で8週間までの服用を認めていて、症状によって1回20mgまでが服用可能となります。

 

 

1日2回20mgの服用をする場合もありますが、長期的に使用すると重度の粘膜障害を起こすこともあるので、特に医師の指示がない場合は過剰摂取に注意しましょう。

 

 

服用は錠剤であれば水かぬるま湯、OD錠の場合は舌の上で唾液に浸せば溶けるようになりますが、唾液から吸収されることはないので、そのまま唾液または水で飲み込むようにします。

 

 

寝たままの状態では、そのまま飲むと吸収ができないおそれがあるので、水と共に飲むようにします。

 

 

パリエットによって胃酸の分泌は抑えられますが、他の治療薬と一緒に併用すると吸収が抑えられて効果が薄れるおそれがあります。

 

 

特に抗エイズウイルス薬と一緒に飲むと、効果がほとんど出ないので、優先順位として抗エイズウイルス薬を優先して服用することになります。

 

 

また、一部の抗真菌薬、抗がん剤は作用を低下させることがあるので注意が必要です。

 

 

逆に強心剤や抗リウマチ薬は、血中濃度を上昇させるおそれがあるため、かかりつけの医師と相談して優先するものから飲むようにします。

 

 

パリエットは基本的に副作用は少ない方ですが、人によっては何らかの異常が起こることもあります。

 

 

副作用の報告で多いものは、頭痛、めまい、軟便、下痢といったもので、ピロリ菌駆除で使用している際は基本的に下痢が多くなります。

 

 

これらは薬による作用なのでさほど気にする必要はありませんが、肝機能が低下したり、白血球や血小板が減少する血液障害が稀に起こることがあります。

 

 

発熱やせき、呼吸困難などを起こす間質性肺炎が起こる可能性もあるので、治療中は念のため定期的な検査を受けておくと良いでしょう。